爆発まで残り5分となりました
「皆で行きたいな、って。これがきっと、最後だから」
本当は逃げているだけなんだ。
悠真の事が好きで、でも、言えなくて。そんな現実から遠退いてさえいれば、いいと思った。
いずれ、忘れてしまうのなら。
今苦しむことなんてない。心を殺して。無かったことにすればいい。
ゆっくりと空を流れる雲が、月に照らされて光の輪郭を作っている。
「あ。そ、そっか」
「悠真もいいよね、それで」
嫌だ……
「あぁ……別に、いいけど」
悠真の声が、変に聞こえた。耳にこべりつくような感じ。
耳鳴りがして、視界が歪んだ。