イジワル御曹司に愛されています
調子に乗って、向こうの方にちょっとだけ頭をもたせてみる。
「どした?」と不思議がりつつも、髪をなでてくれたので、やったあ、と内心で素直に喜んだ。
「一所懸命かばってくれたの、かっこよかった」
「かっこ悪すぎだろ、あんなの。必死で」
「そんなことないよ、守ろうとしてくれてるの、感じたよ」
見上げると、都筑くんが当惑したような困ったような、妙な顔をする。
「なに?」
「うん、いや、そういう目つき、やめて」
「えっ?」
どういう目つき?
焦って目をしばたたかせる私に、向こうが口ごもった。
「なんていうか、ええと、誘われてるのかと思う」
「そんな目つきしてる!?」
嘘!
けれど確かに言われてみれば、そんな気になっていなくもない。だってこうして抱きしめられて、しかも身を挺して守ってもらった後で、なんとなく期待してしまうのは普通じゃない?
しかし自覚してしまうと、さすがに赤面。そして都筑くんには、さらに嫌そうな顔をされた。
「…やめろって…」
「ごめん、でも」
「でもじゃなくて。俺、今めちゃくちゃそういう気分だから、きついんだ」
「そ、そういう気分?」
なんで急に?
真っ赤になった私につられたように、都筑くんも気まずそうに視線を揺らす。
「仕方ないんだよ、でかい仕事片づけたりとか、なにか成功させたりとか、達成感味わったときって女抱きたくなるの。男の生理だよ」
「え、そんな本能的な話?」
「本能的な話だから、自分じゃどうにもできないんだろ」
「抑えようよ、そのくらい」
「この状況で言う?」
じろっと見る彼の、片膝を立てた脚の間に私は座っていて、身体は密着。じわっと身体が汗ばんでくるのを感じた。
でも、でも…。
ぽんと肩を叩かれる。
「どした?」と不思議がりつつも、髪をなでてくれたので、やったあ、と内心で素直に喜んだ。
「一所懸命かばってくれたの、かっこよかった」
「かっこ悪すぎだろ、あんなの。必死で」
「そんなことないよ、守ろうとしてくれてるの、感じたよ」
見上げると、都筑くんが当惑したような困ったような、妙な顔をする。
「なに?」
「うん、いや、そういう目つき、やめて」
「えっ?」
どういう目つき?
焦って目をしばたたかせる私に、向こうが口ごもった。
「なんていうか、ええと、誘われてるのかと思う」
「そんな目つきしてる!?」
嘘!
けれど確かに言われてみれば、そんな気になっていなくもない。だってこうして抱きしめられて、しかも身を挺して守ってもらった後で、なんとなく期待してしまうのは普通じゃない?
しかし自覚してしまうと、さすがに赤面。そして都筑くんには、さらに嫌そうな顔をされた。
「…やめろって…」
「ごめん、でも」
「でもじゃなくて。俺、今めちゃくちゃそういう気分だから、きついんだ」
「そ、そういう気分?」
なんで急に?
真っ赤になった私につられたように、都筑くんも気まずそうに視線を揺らす。
「仕方ないんだよ、でかい仕事片づけたりとか、なにか成功させたりとか、達成感味わったときって女抱きたくなるの。男の生理だよ」
「え、そんな本能的な話?」
「本能的な話だから、自分じゃどうにもできないんだろ」
「抑えようよ、そのくらい」
「この状況で言う?」
じろっと見る彼の、片膝を立てた脚の間に私は座っていて、身体は密着。じわっと身体が汗ばんでくるのを感じた。
でも、でも…。
ぽんと肩を叩かれる。