イジワル御曹司に愛されています
「俺がなに」

「なんでもない…」


わりと手とかつなぎたがるし、こういうことしてくるし、けっこうなんていうか、あれだよね。恥ずかしいの、平気だよね。

それとも私が慣れていないだけ?

私がきまり悪がっているのが面白いのか、都筑くんが肩を抱いて、耳や頬に噛みついてくる。くすぐったがりを自認する私は、甘噛みされるたびびくっと反応し、首をすくめた。


「叔父さん、母さんに惚れてたのかあ…」


耳のうしろに口をつけたまま、そんなことをしゃべる。


「ふたりが結婚したら、俺とあの人が親子になるのか? いや、ならないか」

「でも久芳さんの言ってた感じだと、入籍ってことじゃないかもだよね?」

「だな」


言い終えてはまた、唇で食むようなキス。そこから広がる甘いむずむずに、私はがんばって耐えた。


「お、叔父さん、一途なんだね」

「血かな」

「え?」

「え?」


疑問符を返されて、しばし見つめ合う。えっなになに、と私が動揺している間に、都筑くんは「まあいいや」と勝手に納得してしまった。

私に絡めていた腕を解き、飲み物に手を伸ばす。


「そうだ、倉上さんから松原さんの写真、受け取った?」

「ああ、うん。なんか楽しそうなやつ」


さすが、クール。


「あの、あれトリミングして未沙ちゃんにあげてもいい? 前から欲しいって言われてて。あかねを救うためにも」

「木村に?」

「そう」

「トリミングして?」

「う、うん」

「…好きにすれば?」
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