ガラクタ♂♀狂想曲
『無理。最終間に合わないし』
"——ヘンな理由"
『は?』
"それってヘンな理由"
そして無理矢理手渡された名刺を私はそのまま鞄の中に突っ込み、もう足を運ぶことがなくなるだろうあそこを抜けて足早に駅へ向かった。
電車へ揺られながらメールやLINEをチェックをしているころには、名刺を貰ったこともすっかり忘れていたのに。
だけど声を掛けてきたのはデンちゃんでも、こうなるきっかけを作ったのは私に他ならないわけで。
だって連絡したのは、私。
つきあっていた男にフラれ、というか浮気現場に鉢合わせしてしまって——。
「ショコちゃん」
すっと顔を上げ私を見つめた、ルミちゃんを好きなデンちゃん。
「かわいい、ショコちゃん」
だけど私の名前を呼び、甘ったるい息を吐き出しながら首へ絡みつくように口付けてくる。
そして、そこから吐き出される熱くて甘い吐息。