ガラクタ♂♀狂想曲



"あの、ちょっと"




イントネーションで少し訛りがあるように感じたけれど、ここ東京ではそれも普通。振り返るとそこに立っていたデンちゃん。



"こんばんは"



サラリーマンには見えない身形。見た目からしてホストだとすぐわかった私はろくに目も合わさず、適当にあしらった。すたすた足を止めず、言葉はひとことふたこと交わしたぐらいで。

それに大体、あんなところでのらりくらりしていると、最終に乗り遅れてしまう。



"———ちょっと待って!"



すると私の前へ回り込んできたデンちゃん。



"俺と、その、ええっと、お友だちになってくれませんか"



思い出しても不思議。
それがどうすれば、いまこんな関係に。
だってあの日は、すぐ別れた私たち。

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