ガラクタ♂♀狂想曲
「———ン」
思わず声が洩れ出てしまった。
するとデンちゃんは、私の頬を両手で包み込むように撫でる。
それはまるで大切な、なにか愛しいものでも扱っているかのように、とても優しくて。もしかすると私のことを好きなんじゃないかと錯覚してしまうほどだ。それから舌を絡め取るような濃厚なキスをしてくる。
「ンン…ッ」
きっとデンちゃんは私のこと、誰とでも寝る頭もお尻も軽い女に見ているんだろうと思う。まあ、いま実際こうなっているわけだから、そこを責められると身も蓋もない。それに学生のころからキャバ嬢をやっていたし。
だけど誰とでも寝るわけではない。私は好きな男ができると依存してしまうタイプのようで、これまで何度も痛い目にあってきた。なので最初から好きな女がいて、さらに年下のデンちゃん。お互い対象外だし、気が楽だ。
「ショコちゃん、ほら」
そして行為が終われば腕枕。
だけど私は、これが好きではない。
「いいよ、いらない」
「俺がしたいんだって」
デンちゃんはそう言い、私の首に手を絡ませ自分の胸へ抱き込んでいく。結構、力があるデンちゃん。
「私が腕枕嫌いなの、知ってるくせに」
そして私は大袈裟なほど息を吐き出した。だって本当にキライ。