ガラクタ♂♀狂想曲
「はいはい目障りですから、どいてくださいね」
「きゃー!痺れちゃうっ!もっといって!!」
「ほんと目障りだから」
「きゅーーーん。もう一回っ!」
はあ。
勘弁してほしい。
「ところで結夢ちゃんまで連れてきたのですか?」
「だって人手が多いほうがいいでしょ?」
「まあ、そうですけれど」
「結夢も今日楽しみにしてて!一緒にやりたいって!」
「そうですか。それなら構わないですけれど」
助け舟を求めるかのごとく視線を移す。
隼人はいま彼女と池村さんの友だちの結夢ちゃんと談笑していた。思わず目を細めてしまう。
「———隼人」
「あ、こんちはー」
ふたりが並んでいると、同じ雰囲気を持つせいか姉弟にも見える。けれど、そうではないと思わせるのは漂う独特の空気感。互いに相手だけにしか見せない表情があった。選ばれし者だけが見れる表情。
隼人が彼女に見せる表情は、これまで一度も他人には見せたことがない。同じく彼女もそうだ。完全にふたりだけの世界がそこに広がっている。
「お前昨日遅いとか言ってたのに、よく起きれたな」
「だって俺、全然寝てないっすもん若いから。深夜テンションで無駄に元気ですよ」
軽く酒でも入っているのか、不思議なテンションで腰を振る隼人に思わず笑ってしまう。