例えば危ない橋だったとして

わたし達は、食事も取らずにホテルへ入った。
こんな、がっついた学生みたいな真似をしている自分に対して、目眩がしそうだ。

「一千果」

皐が立ったまま後ろからわたしの肩に手を回し、唇を塞いだ。
舌が艶かしく掻き乱してくる。
今日はいつも以上に激しい……。

キスをしながら足元はベッドへにじり寄り、押し倒された。
皐のわたしを求める熱い気持ちが、触れた部分から伝わって来るようだ。

「ん……ふっ」

皐の手の動きが荒々しくて、わたしは身を捩った。
わたしの服を脱がせる仕草が何かもどかしそうだったので、皐のワイシャツのボタンを外した。
身体中の感触を確かめているかのような、彼の視線が刺さる。

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