好きが涙に変わって溢れてく。

あんな風に避けるつもりなかった。


だけど魁に触れられた瞬間、体が勝手に動いちゃったんだ……


嫌じゃなくて、ドキドキしたから。


そんな感情、私にはもういらないから。














次の日学校に行くと、なんだかみんなの視線がやけに私に向けられていた。


なんだろ……



冷たい視線もあれば、疑うような眼差し。


どれも居心地悪い。



「桜綾ー……って、どうしたの?」



教室に入るなり眉間に皺を寄せる私に、彩葉は疑問符を浮かべながら首を傾げた。



「……別に、私の気のせいかも」


教室の中でもチラチラ感じる。私が見れば慌ててそらしていくし。

何だっていうのよ……。



「なんか……やけに見られてない?」


「瞳もそう思う?よくわかんないの……」



何かしたわけでもないし、私が悪いんじゃないし、別に気にしなくてもいっか。



そう思っていたけど、この時既に遅かったんだ。


もうずっと広まっていたんだ。

あの噂が……

< 176 / 432 >

この作品をシェア

pagetop