好きが涙に変わって溢れてく。
「結構噂になってるぞ。お前のこと」
まさか……
恐る恐る明菜を見ると、口を押さえてクスクスと笑っていた。
明菜が……?
じゃあさっきの冷たい視線も疑うような眼差しも、全部このこと……?
あるはずもない嘘を、広められてるの……?
「それで、人の彼氏奪ってるって。最近お前とあんまり喋ってなかったけど、そんなことしてたのか?」
魁の呆れた声。溜め息。
みんなに広まってる。魁もみんなも信じきってる。
ならどうやって誤解を解けばいい?
明菜……そこまで最低な人なの?
どうしてここまでするの?
怒りで体中が震え出す。
許さない、絶対に……
目の前にいる魁を無視して、呑気に友達と楽しそうに話している明菜を私は強く睨み付けた。
もう……限界だ。
「明菜……っ」
強い怒りの矛先はもちろんたった1人。
私は明菜の前で立ち止まると、胸倉をグッと掴んで立ち上がらせた。