青年と遊女 ~再会~
男達は俺を、他の案女はジョゼフィーヌを驚きを隠さずに見ていた。

立ち淀む俺にちょいちゃいと手招きして俺を誘惑してくる。

自分の足ではないような感覚で柵まで来ると扇子をジョゼフィーヌに差し出す。

案女は声を出しては行けないから、微笑んだまま会釈をしてそれを受け取った…

と思ったが…

俺は腕を捕まれ、もう少しで柵に顔をぶつけそうなくらい引っ張られて。

そして近づいた俺の耳に、周りには聞こえないように、口を動かしてるのが分からないように呟いた。



「今も…足掻いてらっしゃるの?」



どういう意味だと一歩足を引き、ジョゼフィーヌの顔を見ると…

彼女の顔には先ほどの微笑みはなく、ただの幼い少女の笑顔があった。

見覚えがあった…



「君は、あの時の…」



そう、彼女は俺が会いたかったイースト12スラム街の女の子だった。


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