舞龍
side揺月


みーちゃんが入ってきた瞬間、教室は一気に気高く可憐な彼女の雰囲気に蝕まれた。


昔から見てきた俺でもみーちゃんのこの雰囲気には慣れない。


コツコツとローファーを鳴らしながら教卓にあがったみーちゃん。


俺は雰囲気にのまれたことを感じさせないように、


「今日この学校に転向してきた神道さんです。」


と彼女の名前を口にした。
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