舞龍
いや、不良校だし?生徒会も不良さんたちがやってるとは思ってたけど。けども。まさか顔だけイケメンの集まりだったなんて思いもよらなかった。もっとこう、瓶底眼鏡に七三分けの会長とこれまた瓶底眼鏡に三つ編みお下げの副会長率いる、theガリ勉って感じの人にやって欲しかった……


一人落胆していると、ブロンドの足が止まった。急に止まらないでもらいたい。衝撃はあんたが持ち上げてるあたしにも来るってことを忘れてはいないか。


するとブロンドがふいに、


「お前軽すぎ。」


とつぶやいた。けど無視した。


無視したことが気に障ったのか、ブロンドは不機嫌になりながらドアを乱雑に開けた。その後で青色がククッと喉を震わせてる、ピンクなんか大爆笑。

「琉君がシカトされてるー!!」


いやだって、独り言かなって思ったんだもん。なんて心の中で弁明してたら、ピンクに腕を引かれてあたしは生徒会に入ってしまった。


これがこれから先に関わる運命の出会いだなんて、あたしには知る由もなかった。
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