舞龍
すると迅は



「なぁ。この学校のルールって知ってるか?」


と聞いてきた。




「知らないけど。」




転校初日だ。知らなくても無理はない。




「生徒会長の命令は絶対。逆らうことは許されない、だ。」



「なっ!」




少し勝手すぎない?
生徒会長だからって逆らえないとか、生徒をなめてる。

反論しようとしたけど、かぶせるように迅は


「俺の命令は絶対だ。お前は黙って守られとけばいいんだよ。」



と、不敵な笑みを浮かべた。



そして、返答する間もなく迅に抱き上げられる。



「え、ちょっと。おろしてよ。」



というと



「おろしたら、お前逃げるだろ?」



と、当然の顔をして言ってくる迅。
いや、そりゃ逃げなきゃならないようなことされれば逃げますけども。


迅の足は止まることなく進み続け、駐輪場まできた。もちろんほかの4人も後ろからついてきてた。



「どこに行くの?」



気になって問いかけると、



「倉庫」



とだけ言って、バイクを引きずり出してきた。
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