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魔力人形=呪人形
――…
『ユイー!!』
『そんなに走ると危ないよ』
『平気よっ!…っきゃ!!』
転びそうになった『彼女』を
結斗は寸前で抱きとめた。
一瞬の出来事に
理解できないでいた『彼女』も
目が覚めたように笑い出した。
『ほら、やっぱり転んだろ?』
『でも、ユイが助けてくれると思ったわ』
あはは、と笑って
立ち上げって、手を繋いで歩く。
何気ない、幸せな時間だった。
ずっと続いたならば
他には何もいらないとさえ思ったくらいに…。
今となっては、全て「夢」になってしまった事だが。
それでも思い出しては、「幸せ」を感じる事が出来た。
少なくとも…今は…。