とあるレンジャーの休日
その狭窄の原因が悪性腫瘍だったり、他の重大な疾患だったりしないことを、紫乃は強く願う。
だが、ここまでの話からして、ある程度の覚悟をする必要はありそうだ。
(せめて進行度合いが手術適応の範囲に留まっていてくれたら……)
紫乃は祈るような気持ちで受話器を置いた。
夜、最後の診療を終える頃には、身体がクタクタになっていた。
たった一日がとても長く感じる。
家に戻ると、リビングに歩がいて、紫乃の帰りを待っていた。
満面の笑みを浮かべ、嬉しそうに駆け寄りながら出迎えてくれる。
「おかえり!」
紫乃はその言葉にホッとして、ようやく強ばっていた身体の力が抜けるのを感じた。
今日は朝から歩に色々手伝ってもらったが、今ここに居てくれたことを一番に感謝したかった。