シークレット・サマー ~この世界に君がいるから~
「合宿中にやる曲、決めた?」
「まだ」
「じゃ、航を誘ってみて」
「……青島を?」
「うん。一人で曲作るって、教室にこもってる。オリジナルやりたいって言ってたけど、まだコンセプトも固まってないみたいだし。アイディアを出し合った方がきっとうまくいくよ」
遥人の目は疑っていた。どうしてお前にそんなことわかる、と。
「せっかく同じ学年で、しかも同じクラスで同じ部活なんだもの。これも縁だと思わない?」
わたしの言葉を咀嚼するように、遥人はしばらく黙った。そしてゆっくり首を振る。
「青島は忙しいだろ」
「そうなの?」
「図書委員と兼任。さっきも本を運んでた」
こんなに、と遥人は両手を広げて見せる。
関心のなさそうな声だけど、同級生の動向をよく見ている。
やっぱり遥人は、バンドリーダーになるべき人間だ。
わたしはすっかり嬉しくなって、金網に指を引っかけて言った。
「ねえ、亜依と航を誘って。きっといいバンドになると思う」
「お前がやれば?」
「わたしは無理だよ。楽器できないし……」
声が細くなる。
できない、と言う自分が嫌だった。
やらない、と同じだから。そう亜依に言われたから。
「まだ」
「じゃ、航を誘ってみて」
「……青島を?」
「うん。一人で曲作るって、教室にこもってる。オリジナルやりたいって言ってたけど、まだコンセプトも固まってないみたいだし。アイディアを出し合った方がきっとうまくいくよ」
遥人の目は疑っていた。どうしてお前にそんなことわかる、と。
「せっかく同じ学年で、しかも同じクラスで同じ部活なんだもの。これも縁だと思わない?」
わたしの言葉を咀嚼するように、遥人はしばらく黙った。そしてゆっくり首を振る。
「青島は忙しいだろ」
「そうなの?」
「図書委員と兼任。さっきも本を運んでた」
こんなに、と遥人は両手を広げて見せる。
関心のなさそうな声だけど、同級生の動向をよく見ている。
やっぱり遥人は、バンドリーダーになるべき人間だ。
わたしはすっかり嬉しくなって、金網に指を引っかけて言った。
「ねえ、亜依と航を誘って。きっといいバンドになると思う」
「お前がやれば?」
「わたしは無理だよ。楽器できないし……」
声が細くなる。
できない、と言う自分が嫌だった。
やらない、と同じだから。そう亜依に言われたから。