Des gouttes de larmes 〜涙の雫〜

『奈々その浴衣可愛い〜似合ってる』



私は昔からの白の生地に大きなピンクの花柄の浴衣だ。




『雄大もいつもと雰囲気違ってカッコいいよ』




雄大は紺色の浴衣で大人の男って感じ。




『奈々忘れ物はない？そろそろ花火大会行こっか？』




『うん。バッチリだよ』




『奈々申し訳ないけど車で行ったら渋滞大変だから電車で行ってもいい？』




『もちろんそのつもりだよ。毎年行きも帰りもすごい渋滞なるもんね』




私が住む地域以外からもたくさんの人が来る大きな花火大会なのだ。





『前行ったとき、渋滞にハマっちゃって、始まる前に着かなかったんだよ。帰りもすごい渋滞で2時間くらい車全然進まなかったし』




『へぇ〜。その時は当時の彼女と行ったのかな？？』





私の問いかけに、雄大は驚いた。






『ちょっ、意地悪！』





『嘘嘘。ちょっとからかっただけだよ』




でも、少し焼きもちを焼いてしまった。







『奈々そろそろ行こうか。電車も多いだろうし』






『うん！』






私は嫉妬心を心の奥にしまった。