ヘタレな貴方と強がりな私


はっ、と
隣に座っている奈津を見る

奈津はじーっ、と拓也を見ている
初めて見る“おとうさん”だ
奈津の視線に気がついた拓也は
ニコッと笑い


「こんにちは、奈津。俺のことは…覚えてないだろうから、初めまして、だね」


いきなり話しかけられて
困ったのか
奈津は私の腕に絡みついて下を向いてしまった


『奈津?ご挨拶は?』


「…そめかわ、なつです」


こればかりは、仕方がないことだ
拓也もそれは理解していたのか
うん、と頷き向かいに座った


まだ何も注文をしていなかったから
何を食べるかをメニューを見ながら
奈津に話しかけるが
まだ緊張をしている様子で
全く笑ってはくれない

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