ヘタレな貴方と強がりな私
お父さん、という姉の声を無視して
父は母に再度、尋ねた
「どういうことだと聞いているんだ!?」
怒鳴りだした父を宥めようを
お弟子さんたちが父の周りへと集まる、が
「水戸、お前は工場へ行ってろ。裕介、お前は残れ」
水戸さんは昔からいるお弟子さんだ
多分、父のことを一番理解しいる人だ
水戸さんは私たちに一礼し
何も言わずに工場のほうへ行ってしまった
残された裕介くんというお弟子さん
あの日から時間が止まっていたかのような
何も変わらない姿だ
ひざの上に置いていた手を思わず握る
彼が怖い、とかではない
ただこれから、どうなるのかが
わからなくて恐怖でもある