危険地帯
説明は全て終わったと思っていたら、相良深月が「それと」と呟いた。
まだ何かあるの?
「黒龍には、たったひとつの掟がある」
ルールなんて気にしないと聞いていた黒龍に、掟……?
耳を疑う言葉だった。
でも、相良深月の真剣な表情で、嘘でも冗談でもなく本当のことなんだと察した。
「それは………」
「――リーダー!」
相良深月の言葉を遮った、誰かの声。
階段のある方から聞こえ振り向くと、そこには傷だらけの一人の男がいた。
誰?この人も黒龍の一員なの?
「なんだ?」
ハッと息を呑んだ。
また空気が張り詰めて、息苦しさを感じる。