危険地帯
しかも、怖いのは暴力を振るうことに何の抵抗もないってこと。
殴れば自分だって痛い思いをするはずなのに、それすらも快楽に思ってること。
……狂ってる。きっと、全てが。
「し、失礼しました!」
傷だらけの男は深月に怯えながらもそう言って一礼して、階段を上がっていった。
総長なのに、こんなやり方で黒龍をまとめているなんて……。
恐怖以外の何ものでもない。
「はははっ」
「お前、怖がらせすぎだろ」
逃げるように去っていったあの男を見て、豪快に笑う深月に、司は呆れていた。
「あんな言葉で震えるとは思わなかったんだよ」
「あいつ弱いんだから、怖がるに決まってるじゃ~ん」
まだ笑っている深月。
律は、今度はマシュマロを食べながら、当たり前のことのように言った。