危険地帯
全て話し終えた私の頬は、涙で濡れていた。
誰かが喧嘩をしてる時、何かが割れた音を聞いた時、誰かに捨てられる時。
何かきっかけがあると、思い出す。
お母さんの、私の命を否定するあの声を。
そして、お母さんの声を途中で遮って、幼くて純粋な願いを唱える。
それを繰り返して、過去に呪縛されながら、アイツと共に生きてきた。
もしかしたら、私の運命は最初から狂っていたのかもしれない。
幸せが消えて、家族の関係を壊してしまって、生きる意味を見つけられなくて。
ずっと、寂しかった。
「私が生きてることを、誰も望んでないの」
それでも、生きていたかった。
心のどこかで、待ち望んでいた。
いつか、きっと。
私の元に、幸せという名の未来が訪れるはずだって。
期待した分、落ち込んで。
また、期待していた。