危険地帯
もう少ししたら、お父さんが私のことをどうでもいい存在ではなく、大事な娘として見てくれる。
私は独りじゃない。
だからまだ、頑張れる。
ダイジョーブ。
そうやって、残酷に崩れていった現実を、見て見ぬ振りしていた。
何度も、自分の心を偽って。
「何言ってんだよ!!」
「み、つき」
「そうだよ~!羽留のバカっ」
「律……」
「寂しいなら、周りを見ろ」
「……司」
三人の目には、ちゃんと私が映っていた。
私のことだけを、澄んだ瞳で真っ直ぐに。
「俺達が、お前のそばにいるだろ?」
司が、過去を話す前に深月が言っていたことと同じことを、言ってくれた。