危険地帯
まだ、“ワタシ”のままでいさせて。
そう望むと、視界が元に戻った。
そのことに、ホッと息をつく。
「ま、まだだ!」
ほとんどの不良が捕まった現状に、焦りを感じていた忍者は、鉄パイプを振り回した。
その鉄パイプを止めたのは、神雷の総長だった。
「もうやめるんだ」
神雷の総長はそう言って、忍者から鉄パイプを奪い取り、地面に捨てた。
もう勝負は見えている。
負けを認めろ。
神雷の総長は、おそらくそう言いたいんだわ。
「……っ」
忍者も、ずっとこの日のために進行させていった企みはもうダメだと、思っていた。
次の復讐の機会のために、今回は立ち去ろうとしていた忍者は、倉庫の入口を目指して走ろうとした。