危険地帯



まだ、“ワタシ”のままでいさせて。


そう望むと、視界が元に戻った。


そのことに、ホッと息をつく。



「ま、まだだ!」



ほとんどの不良が捕まった現状に、焦りを感じていた忍者は、鉄パイプを振り回した。


その鉄パイプを止めたのは、神雷の総長だった。



「もうやめるんだ」



神雷の総長はそう言って、忍者から鉄パイプを奪い取り、地面に捨てた。


もう勝負は見えている。


負けを認めろ。


神雷の総長は、おそらくそう言いたいんだわ。



「……っ」



忍者も、ずっとこの日のために進行させていった企みはもうダメだと、思っていた。


次の復讐の機会のために、今回は立ち去ろうとしていた忍者は、倉庫の入口を目指して走ろうとした。



< 432 / 497 >

この作品をシェア

pagetop