危険地帯
「バッカみたい」
もう一度、今度は大きな声ではっきりと言ってやった。
聞き間違いだと思われたら嫌だしね♪
「チッ、なんつった?あ?」
聞き返さなくても絶対聞こえてたくせに。
そうやって、いつも聞きたくない言葉は聞こえていない振りをしてたの?
やっぱりガキね。
「だから、バカでしょ?あんた」
またそう言うと、深月はワタシに向かって拳を振り上げた。
もしかして、この程度でキレちゃった?短気なのかしら?
もう少し余裕そうに見えたのに。寛大になって大人になることをおすすめするわ♪
「『弱くねぇ』って言ってたけど……」
だんだんと近づいてくる深月の拳。
それでもワタシは恐れることも逃げることもなく、平然と言葉を紡ぐ。