偽装結婚いたします！～旦那様はイジワル御曹司～

どういうこととは私が言いたい。
なんで私が責められてるんだか。意味がわからない。

押し付けられる形で、婚約指輪は持って帰ってしまったけれど…。


「やっぱり……やめたほうがいいんじゃないですか？
お互いよく知らないのに、いきなり結婚だなんて…」

「結婚すれば嫌でもこれから知ることになるだろう。
順番がちょっと前後するだけじゃないか。問題ない」


問題ありますよ！！
結婚したはいいけど、性格の不一致、ということになれば、結局離婚することになるかもしれない。

そしたらバカなことをしたな、って……
後悔する日が間違いなく来るじゃないの！


……あれ？
元々偽装結婚だから、そういうことは心配しなくていいのかな？

もっとドライでいていいんだろうか…。

ただ一緒に暮らすだけ、とか。
お互いに利害関係が一致してるだけ、とか。


「私が、高熱で倒れてたらどうします？」

「……は？」

「だから結婚後、です。
私がものすごい高熱でしんどそうにしてたらどうしますか？ って聞いてるんです！」