偽装結婚いたします!~旦那様はイジワル御曹司~
喜一さんの制止を振り切るように、お母様がつらつらと愚痴を言い募る。
ここまで来るに至るまでに、何かいろいろとあったようだ。
……お見合い話とか。
柳原さん、そんなの聞いてませんよ。
「ところで美衣子さんは…おいくつかしら?」
あぁ、年齢のことを訊かれたのかと咄嗟に理解して自分の年齢を口にする。
「33です」
「33って……喜一と同い年じゃないの。
てっきり20代のお嬢さんを連れてくるかと思ったのに。ねぇ響介、大丈夫なの?」
大丈夫なんですかね、これ。こちらが訊きたい。
今のところ私、いっこも気に入られてないと思うんですが。
お母様はどうやら、もっと若くてもっと見目麗しい女性が好みだったようだ。
「33なんだったら急がなくちゃ~。
のんびりしてたらすぐに高齢出産、すぐに四十路になっちゃうわ!」
……そういう意味か。
早く孫の顔を見たいのよ~っていう親心は、わからなくはないけど。