柊くんは私のことが好きらしい

余計な情報付け足さなくていいし、横居さんも波立てすぎだし、小鷹くんのときより足場は不安定っていうか、最早ただ荒波に揉まれてるスポンジみたいになってるけども……止まるわけにはいかないので!


すでにひとつ目の足場からふたつ目へ着地していた私は怯むことなく、最終関門へ足を伸ばす。


ぐらり、と。今までで1番体勢を崩したものの、前だけを見た。体も、腕も、自然と柊くんへ向かう。


びっくりさせられたかな。喜んでもらえるかな。


言ってないし、約束も交わしてないけれど。


「――柊くんっ」


今度は私から想いを伝えに、追いかけてきたよ。


確かな足場に着地した瞬間、見たのは、両側に広げられた腕と、とろけそうな笑顔。


「救出、大、成、功ーーーーっ!」

「うわっ、はは! ひまりー!!」


押し倒しそうになったはずが、ぎゅうっと抱き締められ、押し倒されそうになっている。


……成功、した?


無我夢中だったせいで、まだ実感が追いつかない。


成功、したんだよね?

私ちゃんと、柊くんのところに……いる。
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