mariage~酒と肴、それから恋~《5》
一度強く声を出すと、止まらなくなった。
「成海さんが言ったんですよ?!私に、女として幸せになって欲しいって!
私もそうしようって、成海さんのこと忘れようって一生懸命なのに!
それなのに、泊まってけとか、30年後だとか、期待持たせるようなこと言わないで下さい!
私が、どんな想いでこの梅酒を持ってきたと思ってるんですか!」
一気にまくし立てた。
感情が高まりすぎて、肩で息をしていた。
そんな私を成海さんは恐る恐る覗き込む。
「怒ってる?」
「怒ってないです!」
「怒ってるじゃん」
「怒ってないですってば」
もう、やだ。本気で泣きそう。
「じゃあ、終わらせようとしないでよ。俺はやっと始めようとしてるのに」
しょんぼりした表情で私を見つめている。
はたと時間が止まる。
始める?何を?
「――どういうことですか?」
「そのために用意したこの燻製チーズを梅酒と一緒に食べて欲しいんだ」
成海さんが指し広げた手の先の燻製チーズと梅酒に視線を落とす。
「意味がわからないんですけど」
「食べたら分かるから。
俺が月子に伝えたいこと、きっと分かってもらえると思う」
「成海さんが言ったんですよ?!私に、女として幸せになって欲しいって!
私もそうしようって、成海さんのこと忘れようって一生懸命なのに!
それなのに、泊まってけとか、30年後だとか、期待持たせるようなこと言わないで下さい!
私が、どんな想いでこの梅酒を持ってきたと思ってるんですか!」
一気にまくし立てた。
感情が高まりすぎて、肩で息をしていた。
そんな私を成海さんは恐る恐る覗き込む。
「怒ってる?」
「怒ってないです!」
「怒ってるじゃん」
「怒ってないですってば」
もう、やだ。本気で泣きそう。
「じゃあ、終わらせようとしないでよ。俺はやっと始めようとしてるのに」
しょんぼりした表情で私を見つめている。
はたと時間が止まる。
始める?何を?
「――どういうことですか?」
「そのために用意したこの燻製チーズを梅酒と一緒に食べて欲しいんだ」
成海さんが指し広げた手の先の燻製チーズと梅酒に視線を落とす。
「意味がわからないんですけど」
「食べたら分かるから。
俺が月子に伝えたいこと、きっと分かってもらえると思う」