mariage~酒と肴、それから恋~《5》
「やっとお湯割りが美味い季節になったよな。この時期を待ってたんだよ」

二つ作ったお湯割りのグラス。そのうちの一つを私の前に置いた。


「…梅酒と燻製チーズって、合うんですか?」

甘いものと渋い香りの強いものだけど。


梅酒飲むとき、私は食後にまったりとツマミは食べない派だ。


湯気が立ち上がるグラスを手で包む。冷えた指先がじんわり温かい。


成海さんのどんな気持ちが分かるっていうんだろう。

半信半疑、またチーズを食べてから、言われた通りに梅酒を飲む。

飲み込んで、目を見開いた。

「な、なにこれ…――」


「――どう?」

成海さんはすでにドヤ顔。それもそのはず。


「すごい!感動!!!」

超美味しい!!!


口の中に燻された濃厚なチーズ。

あったかいからこそ、浸透するような梅酒のフレッシュでフルーティーな甘い香り。

甘さが先にきて、後からより一層燻製の香りが高まって広がる。

梅酒の余韻もちゃんと残ってて…。


両方の風味を邪魔しないどころか、引き立て合って、絶妙な調和!!
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