あたしのオキテ-切なくて、でも忘れられない
あたしは早口でまくし立てた。



湊くんは作りかけの料理を放って、部屋を出た。


さいってい



あたしは湊くんに聞こえるように叫んだ。



男って、どうしてこんなに酷いの?意地悪なの?あたし、こんなこと、ほかの誰にもしないよ。



くやしくて、涙もでない。あんな奴のために流す涙なんて、持ち合わせていない。



あたしはしょうもない女かもしれないけど、それでも、女である前に、人間なんだよ、どうしてこんなことできるのかな。男って生き物は、悪魔なのかもしれない。




あたしは焦げてしまったオムレツをゴミ箱に捨てて、ベッドに身を投げた。



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