正しい男の選び方


「……ていうか、どこでやるの、そのパーティー」
「ニューヨーク」

「……ていうことは、英語?」
「もちろん」

「……で、何人ぐらい来るわけ?」
「2000人ぐらい招待したかな」

「……」

想像のナナメ上をいく話に、葉子が返事できないでいると、浩平はさらっとさらに恐ろしいことを言い出した。

「あー、マスコミもばっちり招待したから、うまくいけばニュースにのるぞ」
「……ってか、なぜ私?」

「アマゾンの森林を守りたいんだろう? 何か役に立つことをしたいんだろう?」
「そうだけど……」

葉子は、そんなご大層なことなんて今まで考えたこともなかった。
そりゃあ、秋祭りなんかやって寄付を募ってみたりしたけど、でも……今回のこととは規模が全然違う。
しかも英語だし。

「……無理だよ」
「どうして?」

「だって、やったことないもん」
「誰にだって、初めて、ってことはあるんだよ。
 やったことない、が、やれない理由だったら、新しいことなんていつまで経っても出来ないよ?」

「そうだけど……いくら何でもハードル高すぎ!」
「君はアマゾンの森林を守りたいんじゃないの?」

「それはそうだけど……」
「じゃ、そのために行動しろよ。アクティビストじゃないの? 葉子がやらなくて誰がやるんだよ?」

うっっ。そんな風に言われると……

「ていうか、英語なんてムリだよォ」
「先生は見つけておいたから。今日から勉強して。スピーチも彼女がみてくれるはずだから」

「……」
「とりあえず、スピーチと挨拶を英語で出来るようにしてね」

浩平はそれ以上、葉子に有無を言わせなかった。

「あ、スピーチの出来次第で、集まる寄付金の額、変わってくるからしっかりね」

浩平はさらりと付け足した。



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