正しい男の選び方

「……それはともかく、今がアマゾンの森林を救える最後のチャンスだと思っています。
このままほっておけば、取り返しがつかなくなる」

一言出てくれば、あとはスラスラと言葉が戻って来た。

「アマゾンの乱開発の凄まじさを知った時、私は何とかしなければならない、と思いました。

もちろん、美味しい牛肉を食べたい人々がいるのも知っている。
そのために大豆が大量に作られていることも、それが地域の人たちの現金収入となることも。

だから、とても難しい問題だと思っています。
しかし、私たちが知恵を出し合えば、この困難を乗り切る事は不可能ではないと私は信じています……」

それからも、葉子のスピーチはよどみなく続いた。
その頃までには、だいぶん余裕の出て来た葉子は、ちょっとした冗談なんかも混ぜながら、堂々とスピーチを終えたのであった。

ひとまず盛大な拍手を受けて、葉子はほっとしながら壇上を降りた。

それから、会場に設置されたバンドの演奏が再開され、パーティーはいよいよ佳境に入ってきた。
音楽に合わせてダンスをする人もちらほら目にする。


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