正しい男の選び方
夕方になって部屋に戻ってみると、ルーシーがいた。両手にいっぱいの荷物を持っている。
「浩平が急に明日帰る、なんて言い出したから、今日は大急ぎでいろいろ買い物してきちゃった!」
「……そう。何、買ったの?」
「ウフフ。ほら、見て。この手袋とマフラー、可愛いでしょう?」
ルーシーは戦利品を一通りベッドの上に並べてはしゃいだ。葉子はおずおずとルーシーに聞く。
「……ね、浩平は? 今夜どうするか聞いてる?」
「あー、こっちの友だちがちょっとしたパーティーしてくれるって言ってたよ。一緒に行くんじゃなかったの?」
「そうなんだ……。ルーシーは今晩どうするの?」
「友だちと飲みに行く予定だけど」
「そっか。そうだよね」
「一緒に来る?」
「え? 私がいたら邪魔じゃない? いいの?」
「そんな顔で、一人寂しく過ごしそうな人がいたら、ほっとけるわけないじゃない。来なさいよー」
「ありがとう……」
葉子はがらにもなく涙ぐんでしまった。
「何、何。何があったのよ、浩平と」
「ルーシーィー」
葉子はルーシーに泣きついた。行きのタクシーの中で、葉子は夕べの話をした。
話を聞き終わると、ルーシーは長い長いため息をついた。