正しい男の選び方
「……聞いてる? 僕の話」
「え? もちろん聞いてるよ」
「じゃ、僕と一緒にハワイに来てくれるってこと?」
「うん。もちろん、そう言ってるじゃない。……え?」
政好は大きなため息をついて、急に話題を変えた。
「……ニューヨークはどうだった?」
「うん。色々とすごかった」
「……だろうなー」
「緊張しっぱなしだった。ものすごく立派なホテルに泊まったし、なんかもったいなかったよ」
政好は笑った。
「もったいなかったんだ」
「そう。いくらお金があるからってねー、あんな風に使うの、よくないと思う。
政好だってきっと呆れちゃうわよ。パーティーに行くってだけでさ、やったら高いカクテルドレスみたいなの、買っちゃうし。
私は別にニッキューパーのスーツで良かったのにさー」
葉子が呆れてみせると、政好はくすくすと笑う。