正しい男の選び方
「そ、そりゃあ、私だってわかってるのよ?
私が頑張ってベジタリアンになったぐらいじゃ、世の中が変わるなんてことが実際には起きるわけない、ってことぐらい。
こんなつまんない意地なんか、世の中からみたらちっぽけでくだらないってことぐらい。
……今回のことでは、それがよーくわかったんだもの」
「どういうこと?」
「恥を忍んで言うけどね……。秋祭りで集めたお金って、寄付が30万ぐらいだったの。
あんなに頑張ったのにね。
なのに、浩平なんてちょっと派手にパーティーを開いて4000万なんだもの。
あたしみたいな平凡な一般市民がいくら頑張ったって世の中を変えるなんてできやしないし、結局、浩平みたいな大金持ちがやることには太刀打ちできないってことよ。
それなのに、自分の信念にこだわって意固地になって……バカみたい、って思ってるでしょ?」
浩平は一瞬黙って、それから静かに語り始めた。
「……そんなことないと思うよ。葉子が頑張る姿を見て、アマゾンの寄付を募ろうと思ったんだから、オレは」
「どういうこと?」