正しい男の選び方

「今、何て言った?」
「聞きたい?」

「き、聞きたい!」
「愛してる」

葉子はキツネにつままれたような顔をした。

「え?」
「愛してる」

今度はゆっくり一語一語はっきりと発音する。

「な、何て言った?」

それでも葉子は自分の耳が信じられなかった。
浩平は笑いながら葉子に聞かれるままに何度も答えた。

「愛してる」
「え?」

それでも浩平の言ったことが理解できないといった顔をしている。

浩平はシャツを脱いで上半身裸になった。そのまま葉子のシャツのボタンも全部外していく。
浩平が指でなぞっていくところが溶けてしまいそうだ。葉子は気持ち良さそうに目をつぶっていた。

「……先、進んでもいい?」

甘い息を吐きながら、葉子の首筋に口づけをする。

「駄目。何て言ったの?」

葉子は浩平のベルトに手をかけてするすると外していく。

「愛してる、って言ったの」
「本当に?」

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