正しい男の選び方
六角公園は、大きな木があちこちにある美しい公園だ。
中央には池があり、ちょっとした橋が架けられている。
池の周りを囲むようにぐるりと散策路が整備されていて、こんな初秋の気持ちの良い日は、ぶらぶらと歩くにはもってこいだった。
芝生の上にブランケットを広げて、その上でくつろぐ。政好は、葉子の作ったおにぎりを美味しそうにほおばった。
「やっぱり手作りのおにぎりは美味しいなー。この卵焼きも美味しそう。一つもらっていい?」
「もちろん」
葉子は勧めた。肩に食い込ませてえっちらおっちら運んできたカイがあるというものだ。
「緑川さんは、お料理はしないんですか?」
「ああー、僕はそっちの方は全然ダメなんだよねぇ」
「じゃ、普段は?」
「ほか弁専門」
「……マイ弁当箱を持って?」
「うん」
ぽりぽりと頭を掻く。
「そういうのばかりだと飽きません?」
「うーん。ま、死なない程度に食ってれば何でもいいかな」
「……ポテトをオーブンで焼いたり……とか?」
「そもそもウチにはオーブンなんてものがないよ」
そう言って政好はアハハと笑う。
「……そうですよねー。普通はないですよねー」
政好に合わせて葉子もアハハと笑った。