正しい男の選び方

「すぐに返事が来たからあれ?とはちらっと思ったのよねー」

テーブルについて、葉子はため息をつきながら愚痴をこぼす。

「だけど、返事に舞い上がって気がつかなかったんだ、オレに送った、っていうのに」

図星である。その通りである。
何だか今晩はものすごく政好の顔を見て話がしたくて、すぐに返信が来たものだから、誰に送ったメッセージとか全然確認しなかったのである。

「じゃ、今晩オレは君の大好きなサンゴ礁になったつもりで相手をするよ」

「何、それ。私のことをどこまでおちょくれば気がすむわけ?」

「だって、オレじゃなくてサンゴ礁に会いたかったんだろう? あ、それとも今、サンゴ礁呼び出せば?」

「いきなり?」

「ヒマなら来るんじゃない? 電話してみろよ」

「電話?」

「テキストじゃラチが明かない。ホレ、さっさと電話しろよ」

なんだか妙な展開になってきた。

浩平の迫力につい負けてしまって葉子は政好のケータイに電話をかける。
こういう時に限って一回目の呼び出し音が終わる前に速攻で政好が出た。

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