スウィングしなけりゃときめかない!―教師なワタシと身勝手ホゴシャ―
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そして迎えた放課後。
午後4時45分の終業と同時に、わたしは帰り支度をして職員室を出た。
美香子先生には事情を話してある。
飛梅に行くとしても遅い時間になるよ、と。
校舎の裏手にあるプールのそばに、昨日タクシーで追い掛けた車が停まっていた。
その運転席のドアに軽く身を預けて、見間違いようのないあのイケメンが立っていた。
「よう、先生。昨日はライヴ聴きに来てくれて、どうもありがとう。あんたがビッグバンドの演奏を初めて聴いて衝撃を受けてたって教えたら、あいつら喜んでたぜ」
ほぼ初対面の人に向かって、この口調。
いくらわたしが年下だからって、ポケットに手を突っ込んだままの流し目という態度は、どうかと思いますがね。
無駄にカッコいいけどね。
Tシャツにジーンズだけのスタイルなのに、何でそんなにキラキラしてんだ、くぅぅ。
わたしは悪系イケメンオーラに吹っ飛ばされないように頑張りながら、一応にこやかに頭を下げてみせた。
これが大人の態度ってもんでしょ。
「昨日はひょんなことから素晴らしい演奏に出会うことができました。きっかけはどうあれ、機会を与えてくださったこと、ありがとうございます。
今日は、らみちゃんに関してお話しする時間をいただけるとのことですが」