スウィングしなけりゃときめかない!―教師なワタシと身勝手ホゴシャ―
「ああ、話す。が、ここで立ち話ってのも、いろいろ都合が悪いだろ。場所を移そう。ライヴの時間もあるしな」
「今日もライヴを聴きに?」
「らみから聞いてねぇか? 今日は仕事じゃなくて、つまり、バンドのおもりはしなくていい。単純に、あいつらの演奏を聴きに行くだけだ。らみにも聴かせたい」
「らみちゃんは、今どこにいるんですか? 一緒じゃないみたいですね」
「ライヴハウス・デュークだ。バンドの連中と遊んでる。セッションでもやってんだろうさ」
「え。それ、遊びですか?」
「連中、遊ぶのが好きだからな。遊び心がなくなったら、ジャズじゃねえ」
「はぁ……」
ライリさんは肩をすくめた。
見下ろすまなざしが、もう見事なくらいの上から目線だ。
位置的な意味だけじゃなくて、何かこうアワレミを含んだまなざしというか。
おまえバカだから教えてやるよ、みたいな。
腹立つ!
しかもやたらキマってるあたりが、ますます腹立つ!
不細工ならむしろ滑稽なのに。
イケメンがやったら似合いすぎて説得力あって、はいすみませんでしたって言いたくなるじゃないか。
反則だ、くぅぅ。
わたしは咳払いをして、グッと眉間に力を込めて、ライリさんをまっすぐ見上げた。