スウィングしなけりゃときめかない!―教師なワタシと身勝手ホゴシャ―


「確認したいんですが、今から、らみちゃんのことをお話しいただけるんですよね?

そして、昨日と同じ時刻に、昨日と同じ会場で、ライヴがある。わたしもそのライヴを聴きに行くことになるわけでしょうか?」


「らみが先生を招待したいって言ってた。前売券は押さえてある。7時からと9時からと、両方の回だ。ぶっ通しでラストまで、ライヴハウスに居座れる。

まあ、あんたは帰ってもいいが、らみは最後まで残るぞ」


「小学生がああいう娯楽関連の施設に出入りしていいのは、保護者同伴であっても、午後10時までです。午後9時からの回が終わるのは、どう考えても10時を過ぎるでしょう?」


「だから何だって? 塾だの習い事だので遅くまで外で過ごすガキだって、いくらでもいるだろ。

あの演奏が、そのへんの塾や習い事よりも価値が低いとでも? 青少年の健全な育成を阻害する不良音楽だとでも言うのかよ?」


「ち、え、いや、そういう意味ではなくて……」


ライリさんは鼻を鳴らして、車に預けていた体を起こした。

運転席のドアを開けながら、わたしにあごをしゃくってみせる。


「とにかく乗れ。御託は後で聞いてやる。適当な喫茶店にでも行くぞ」


だから、何なんですか、その態度は!?

腹立つんだってば!

そのくせカッコいいとか、ああもうっ。


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