水玉模様
「さぁて、帰ろっかぁー。」

「ちょっとズルイ~!あやね達、待ってたんだよぉ!」

カバンを持って教室を出ようとするあたしを、あやねが呼び止めた。

「…わかった、話すよ。歩きながらにしない?大したことじゃないし。」

4人でぞろぞろと歩きながら、あたしは事のいきさつを話した…。


「保健の先生、頭悪いんじゃない?」

ケラケラと笑いながら話すあやね。

「てか先生ってさぁ、すぐ勝手に決め付けるよな。」

「そぉそぉ、超ウザイ!」

あやねと生輝くんだけが、盛り上がっていた。

「…。」

チラリと横目で見た工藤瞬は、独り黙っていた。

「で、ホントのところは?」

「何が?してないって言ってんじゃん。」

「ふーん。チューくらいすれば良かったのに~。」

あやね!

「…。」

あたしは、黙ったままの工藤瞬を見た。

「あ、あやね、あたしさ…。」

「篠田くんって、何故かモテモテだしぃー。」

話題を変えようとしても、あやねは聞いちゃいない。


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