水玉模様
「食べる?」

そう言って篠田くんは、あたしの口元に食べかけのフランクフルトをもってきた。

そんな風に…自然に、しないで欲しい。

「たこ焼き食べれなくなるから、いらないし。」

「じゃぁ食べちゃお。」

わざとぶっきらぼうに答えたあたしを気にするでもなく、篠田くんは再びフランクフルトを食べ始めた。

彼女気分を味わってるだけなのに…錯覚しちゃうでしょ。

彼女気分を、味わうだけにさせて。

それ以上を、望ませないで…。


ヒュ~……ッ…

『あっ!!』

あたしと篠田くんの、声がかぶった瞬間―――。

空がパァっと明るくなって、

ドォォ…ォン…!!

…と、大きな音がした。


「うわ…。」

「瀬口さん、あそこ座る?」

花火に見惚れてた、あたし。

ドォォォ…ン…!

ドドン……!!


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