水玉模様
去年付き合っていた…元カレだった。

「そいつが新しい彼氏?」

タバコの煙を吐きながら、連れであろう輪の中からぬけて、あたし達の方に来た。

「関係ないでしょ。」

「うわ、冷てーな。懐かしの再会だっていうのに。」

「…。」

「てかその浴衣、去年も着てたヤツだよな?」


あぁ…。

あたしって、ホントにバカ。

元カレの地元の花火大会に…去年と同じ浴衣で行くなんて。

気付いてください、って言ってるようなものだよね。

まさか、会うなんて…。

これっぽっちも、思ってなかった。

油断してたーーーうかれてて、頭が働いていなかったんだ。

和紗があたしに言った事の意味を、今更だけど理解した。


ドォォォ…ン!

ドドォォォ…ン…!!

花火が、その勢いを増していた―――…。


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