水玉模様
「……。」

あたしは、何も言うことなくずっと黙っていた。

それが、余計気に入らなかったんだろう…。

「何黙っちゃってるワケー?感じ悪ぅ~。」

「篠田くんのコト、沙耶香から盗れるとでも思ってんの?」

「ちょっと可愛い顔してるからって、イイ気になんなよな。」

今度は3人共、挑発ぎみだ。

相手にするな…。

あたしは何を言われようと、心を落ち着かせる事に徹した。

反論しても無駄だろうし、第一花火大会の話は事実だ。

「あたし急ぐから、帰りたいんだけど。」

控えめに言ってから、教室を出ようとした…。


「…沙耶香に言うよ?」

ふいに呼び止められて、思わず振り向いてしまった。

「…。」

「沙耶香に知られたら、瀬口さんが困るんじゃないの?」

やっぱり、森さんは知らないんだ。

「…。」

「口止め料だしてよね。」

中心的存在の子が、あたしに右手を差し出してきた。

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