水玉模様
工藤瞬はあたしの家の場所知ってるけど、それをあやねには言えなかった。

だって、あやね達と行った7月の花火大会の後の事を、あたしはあやねに話してないから…。


「全員来てるかー?」

威勢のイイ担任の声に、みんなバタバタと席についたーーー。


「今日は、全員いるな。」

担任はうんうんと1人で頷きながら、教室を見渡していた。

あたしは、工藤瞬のことを考えていた…。

心配して、わざわざ来てくれたのかな。


正直ちょっと、嬉しかった。


「マジで⁈」

隣に座るあやねが、テンション高めの声をあげたーーー…。

「え…、何かあったの?」

「瀬口聞いてなかったの?1限目、つぶれるんだって♪」

「何で?」

「だーかーらー。修学旅行の班決め!」


「…。」

修学旅行ーーーそっか、もうそんな時期か…。

ざわつく教室の中で、あたし1人だけが冷静だった。


それは、静かに秋色になろうとしている、木々や虫の音みたいだった…かもしれない。


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