水玉模様
あたしはこれまでの事を、篠田くんに話していないーーー。

迷惑、かけたくなかった…。

それと―――知られたくなかった。

こんなあたしを。

疎遠になってもまだ、気持ちは残ったままなんだ…。

「でもいいんだ。俺は、いつでも和奈姉の事を受け止める準備万端だから。…なんてね。」

「…。」

あたしは、空を見上げる工藤瞬を…見つめた。

その顔が、笑顔だったからーーー少し、切なくなってしまった…。


「あ!」

あやね達の事を思い、ふいに声をあげてしまった。

「どうしたの?」

長身の工藤瞬が、背中をかがめてあたしの顔を覗き込む。

工藤瞬の顔が近づいた…それだけなのに、今日に限って…ちょっとドキドキしてしまった。

「あやね達に…連絡、してなかったから…。」

「俺、メールしといたよ。」

「…。」

なんだ…気が利くじゃん。

「それだけ?」

「悪い⁈」

< 196 / 358 >

この作品をシェア

pagetop