水玉模様
落ち着きを取り戻しつつあったのは、ほんの一瞬だけで…あたしの身体はまたすぐに熱くなっていった。


「…見て。」

あたしとは逆に落ち着いた様子の篠田くんは、ポケットからケータイを出した…。

そして見せたんだ。

スマホカバーを外して、その裏側を―――…。


「あ…。」

あたしは思わず口元を覆った…。

どうしよう…。

どうし…よう…。

そこにはあたしと同じ、あの日3人で撮ったプリクラが貼ってあったんだーーー…。


「同じことしてたなんてね。」

そう言って笑顔になった篠田くんの顔を見た途端、涙が溢れてきた。


違う…。

ホントは、違ってた…。

あたしの中から吐き出して、追い出していった篠田くんは…まだ、あたしの中に居た。


追い出していったんじゃない…閉じ込めていただけだったんだ。

「ーーー…篠田くん……ッ。」

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